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【仮想通貨とは?】
【子どもに正しい知識を教えたい】今回は仮想通貨についてです。
ここ5年で話題にあがりやすくなった仮想通貨。
まだまだなじみがない方が多いと思います。
☑なんか危険そう
☑損しそう
☑怖そう
とネガティブな印象を持たれている方が多いのかもしれません。
※今回のコラムも、仮想通貨を賛美するものではなく、客観的に一人の金融に携わる大人として、仮想通貨の正しい情報を松本市の子どもさんたちに教えていきたいと思い書いております。
仮想通貨(暗号資産)とは、
電子データのみでやりとりされる通貨であり、法定通貨のように国の政策で制限を受けることのなく、主にインターネット上での取引などに用いられる。
デジタル通貨とも呼ばれる新しいお金の形です。
【仮想通貨の特徴】
- 管理者が存在しない
法定通貨とは違い、仮想通貨はお金の価値を最低限コントロール出来る国や銀行が管理できません。
なので同じ仮想通貨を持っている保有者同士が、ネット上にある1つの通帳をみんなで管理・共有しているイメージです。
このシステムによって、
「誰が/いつ/どんな情報を」通帳に書き込んだのかという情報を、保有者全員がすぐに知る事が出来るので、偽装や改ざんを行う事が非常に難しくなります。
- 発行枚数に上限がある
例えば日本銀行の場合、
経済の状況に応じて、日本円の発行枚数を変更する事ができます。
しかし仮想通貨の場合、発行枚数の変更は基本的にはできません。
そのため、仮想通貨は通貨の価値がある程度維持されるように作られています。
最近ニュース等で、「円安」と言う言葉を耳にする機会も増えてきたと思いますが、
円の価値が安くなる理由としては、日本円の発行枚数を増やしすぎて、
1枚あたりの円の価値が下がってしまった事も1つの原因です。
現に仮想通貨の中でも代表的なビットコインの発行枚数は2100万枚と設定されているので、
経済の状況に応じて発行枚数を変える事はできません。
- 換金可能である
電子マネーの場合は、日本円などの法定通貨に換金することができない仕組みとなっているが、
仮想通貨は、その時点での価格で換金することができます。
仮想通貨の危険性やリスクについて
1.価格変動リスク
仮想通貨価格は日々刻々と変動しています。
仮想通貨取引・保有時に仮想通貨価格が急激に変動、下落する可能性があります。
需給バランスの変化や、物価、法定通貨、他の市場の動向、天災地変、戦争、政変、法令・規制の変更、仮想通貨に係る状況の変化、その他予期せぬ事象や特殊な事象等による影響により、
急激に価格等の変動が起きることがあり、値動きの状況によって注文が約定しない場合や意図した取引ができない可能性があります。仮想通貨の価値が購入時の価格を下回るおそれがあること、またはゼロになる可能性があることも重ねてご認識ください。
2.時間経過リスク
仮想通貨の市場は、刻一刻と変化しています。時間経過により市場価格が大きく変動する場合があります。
良いタイミングでの取引が必ずしもできるわけではないこともリスクとして含まれます。
3.流動性リスク
市場動向や取引量等の状況により、取引が不可能もしくは困難となる、
または著しく不利な価格での取引を余儀なくされる可能性があります。
また、注文が売りまたは買いどちらか一方に偏り約定に時間がかかる、もしくは取引が成立しない可能性があります。
4.仮想通貨・ネットワークによるリスク
仮想通貨は法定通貨ではありません。インターネット上でやりとりされる電子データです。
特定の者によりその価値を保証されているものではありません。
また、仮想通貨は、必ずしも裏付けとなる資産を持つものではありません。
【現在仮想通貨が利用されている目的について】
1 投資・投機
仮想通貨は価格が固定されていないため、投資の対象となります。そのため、将来有望と思われる仮想通貨の価格上昇を予想して、
投資を実行することで利益を得ることができます。
またFXの仕組みを活用する事で、
価格が下がる事を予想して投資をすれば収益化の機会を得ることができます。
しかし特にFXでは、取引で損をする事もあるので、知識と経験値を身に付けるまでは一発逆転を狙う様な形で行う投資はオススメしません。
2 送金・決済
仮想通貨は決済にも使えます。
今現在日本でも仮想通貨決済に対応した店舗やウェブサイトなどが徐々に増えてきていますが、
この様な店舗では仮想通貨を利用したショッピングができます。
また、銀行の国際送金に比べると、仮想通貨の送金はネット上に存在する取引所を利用するため、
国事に特別な手続きは必要ありません。
そのため海外への送金手数料は安くて早く済みます。
【仮想通貨のこれまでの通貨にはない革新的な技術】
1 公開鍵暗号方式
公開鍵暗号方式とは、暗号化と復号化に別々の鍵を用いて、暗号化の鍵を公開できるようにした暗号方式である。
分かりやすく例えるなら、
自分の貯金を現金で保管している金庫の場所は、誰でも手に入れる事が出来る「暗号化の鍵」を持っている人には共有されるが、
実際にその金庫を開けようとするには「複合化の鍵」と言う、
自分しか持たない鍵を使わなければ開ける事が出来ないということ。
上記の例の様に、公開鍵暗号方式では、「公開鍵」と「秘密鍵」というペアとなる鍵を発行する。
公開鍵は秘密鍵から生成されるが、その逆を行うことは不可能である。
公開鍵は誰でも自由に使うことができるが、秘密鍵はその鍵の所有者だけが使うことができる。
ビットコインのシステムでは、
誰でも使用できる「公開鍵」をアドレスの生成に利用し、ユーザー本人しか使用することのできない「秘密鍵」を取引実行するための署名として利用することで、
第三者によるなりすましを防止しています。
2 ブロックチェーン
ブロックチェーンとはデータの構造の事を言います。
一般的に取引のデータの事を
「トランザクション」
複数のトランザクションをまとめたものは「ブロック」と呼びますが、ブロックが鎖(チェーン)状になったデータの構造の事をブロックチェーンと言います。
ブロックチェーン技術は、
ネットワーク内の不特定多数の参加者によって、取引データが監視されているため、例えば当事者による二重支払が発生した場合でも、すぐに不正が発覚し、無効なデータとして破棄される仕組みです。
上記で説明した、仮想通貨はみんなで通帳を管理・共有しているイメージと言うのは、まさにこの技術をお金に利用した仕組みです。
この仕組みを利用しているので
法定通貨に比べて、マネーロンダリングのリスクが減少している事もあり、仮想通貨は今後ますます普及していくと言われています。
3 マイニング
マイニングとは、簡単に言えば、ブロックチェーンにブロックを追加する作業のことを言います。
ビットコインにおけるマイニング作業では、PoW(Proof of Work)と呼ばれる方法が採用されていますが、
この作業が完了すると、正式なブロックとしてブロックチェーンに記録されることとなります。
ブロックを生成するマイニング作業が完了すれば、ブロックの生成者であるマイナーと呼ばれる作業者は、マイニング報酬として上記の作業に対する手数料を受け取ることができます。
仮想通貨まとめ
仮想通貨は確かに資産形成をするうえでの大きなリバレッジを含む変動性が大きな通貨かもしれません。
しかし、「今これを買えば必ず儲かる」なんてことは絶対ありませんし、
「変動性が高いものであるので、見極めがとても難しい」ものです。
また安易に仮想通貨をがんばれば億万長者になれるとか、豊かな生活ができるというものでもありません。
しかし、これからの時代、WEB3.0のブロックチェーンが主軸となっていくこの先では
人々が扱わなくてはならない存在になるのも事実です。
仮想通貨、ブロックチェーン、メタバース、NFTなどの知識経験がこれから大きな格差を生む可能性
大きなパラダイムシフトが起こります。
パラダイムシフトとは、物事、生活スタイル、価値観の大きな変化です。
ガラケーからスマホになっていくのも一つのパラダイムシフト。
paypayやlinepayなど電子マネーを使う層が増えていくのもパラダイムシフトです。
この10年でパラダイムシフトが起こる期間が狭まってきています。
となると、ここからまだまだ大きな変化が起こり得るのは想像にたやすいのですが、
「なんか怖そう」と敬遠して旧態依然としたスタイルで生きる方と、
時流を掴もう、理解しよう、自分の生活として受け入れようとする層とで
大きな格差が生まれる可能性を孕んでいます。
この機会にやさしいところから基本を学んでみるのもいいかもしれませんね!
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